STEP2|新NISAであなたの資産はどれだけ下がる可能性があるのか?
新NISAで投資を始めると、誰もが一度は同じ不安にぶつかります。
「下がったらどうしよう」「元本割れしたらもう続けられない」
この不安は自然なものです。しかし、「下がった=失敗した」という思い込みが、多くの初心者を投資から遠ざける原因となっています。
投資って、下がり始めたらずっと下がり続けるイメージがあって……
最悪、全部なくなるんじゃないかって怖いんです。

その不安は、ごく自然なものじゃ。
じゃがな、「下がる」と「消える」は、まったく別の話なんじゃよ。
まずはその違いを、しっかり理解しておこうかの。
下落=失敗、ではない
株式市場では、価格が上下すること自体が「通常運転」です。
これは故障でも異常でもなく、市場の正常な動きなのです。
- 年間10%程度の調整:ほぼ毎年発生
- 20%以上の下落:10年に数回は起こる
- 30〜40%の暴落:数十年に一度(リーマンショック等)
- 50%以上の暴落:極めて稀だが、歴史上には存在する
重要なのは、「一時的に下がること」と「価値がゼロになること」は違うという点です。
| 状態 | 説明 |
|---|---|
| 下がる | 評価額が減少するが、保有し続けている。将来的に回復する可能性がある。 |
| なくなる | 企業倒産や償還停止など、資産そのものが消滅。回復の可能性はゼロ。 |
全世界株式やS&P500のような分散型インデックスファンドの場合、
「世界経済そのものが消滅」しない限り、価値がゼロになることはありません。
でも、本当に下がっても戻るんですか?過去に戻らなかったケースもあるんじゃないですか?

良い質問じゃ。「すべてが必ず戻る」とは、わしも言わん。
個別企業なら倒産もあるし、特定の国の市場が低迷し続けることもある。
じゃが、「世界経済そのものが消えた」ことは、一度もないんじゃよ。
歴史が証明する「回復の事実」
過去の大きな暴落と、その後の回復を見てみましょう。
下落幅:約57% / 回復期間:約5年半 / その後:史上最長の上昇相場へ
下落幅:約34% / 回復期間:約5ヶ月 / その後:大幅上昇
下落幅:約49% / 回復期間:約7年 / 注意:ハイテク株はさらに時間を要した
- ✓下落幅が大きくても、時間をかければ回復している
- ✓回復期間は数ヶ月〜数年と幅がある(予測不可能)
- ✓回復後は、以前より高い水準に達することが多い
⚠️ ただし注意:
これらの回復は「分散された市場全体」への投資だからこそ言えることです。個別株や特定セクターへの集中投資では、元の水準に戻らないリスクがあることも忘れてはなりません。
博士ぇ、ここまで読んできて、下落は怖くないってことですか?
なんだか安心してきました……

おっと、アヤちゃんそれは早合点じゃ。
「怖くない」のではなく、「怖いのはむしろ当たり前」じゃぞ。
問題なのは、過去のデータを知らずに「心の準備なしで下落を迎えること」なんじゃよ。
新NISA初心者が知っておくべき「暴落の現実」
歴史的に市場は回復してきた——これは事実です。しかし、「回復するまで耐えられるか」は別問題です。
「10%下がったとき、怖くて売りました」
「いつまで続くのかわからないから、全部手放しちゃいました」
これが「過去の理屈」と「未来への不安」とのギャップです。以下のような行動に陥りやすくなります。
- ① 間違った比較:「最高値」と「現在の評価額」を比べてしまう
- ② パニックに陥る:「さらに下がるかも」という恐怖で安値売り
- ③ 孤立する:一人で抱え込み、感情的な判断をしてしまう
💡 重要なポイント
下落は「避けるもの」ではなく、「起こる前提で準備するもの」です。怖いのは下落そのものではなく、自分の「耐性(リスク許容度)」を超えた設計をしていることなのです。
「下落が通常運転だとして、どこまで下がったら『危険ライン』なのか?」
10%? 20%? 30%?
実は、この答えは人によって違います。
次のSTEP3では、“あなたの投資が下落に耐えられる限界点”、「リスク許容度」について整理していきましょう。
