STEP2|新NISAであなたの資産はどれだけ下がる可能性があるのか?

新NISAで投資を始めると、誰もが一度は同じ不安にぶつかります。
「下がったらどうしよう」「元本割れしたらもう続けられない」

この不安は自然なものです。しかし、「下がった=失敗した」という思い込みが、多くの初心者を投資から遠ざける原因となっています。

👩‍🦰
アヤ

投資って、下がり始めたらずっと下がり続けるイメージがあって……
最悪、全部なくなるんじゃないかって怖いんです。

三空博士

その不安は、ごく自然なものじゃ。
じゃがな、「下がる」と「消える」は、まったく別の話なんじゃよ。
まずはその違いを、しっかり理解しておこうかの。

下落=失敗、ではない

株式市場では、価格が上下すること自体が「通常運転」です。
これは故障でも異常でもなく、市場の正常な動きなのです。

📊 過去の市場の下落データ
  • 年間10%程度の調整:ほぼ毎年発生
  • 20%以上の下落:10年に数回は起こる
  • 30〜40%の暴落:数十年に一度(リーマンショック等)
  • 50%以上の暴落:極めて稀だが、歴史上には存在する

重要なのは、「一時的に下がること」と「価値がゼロになること」は違うという点です。

「下がる」と「なくなる」の違い
状態 説明
下がる 評価額が減少するが、保有し続けている。将来的に回復する可能性がある。
なくなる 企業倒産や償還停止など、資産そのものが消滅。回復の可能性はゼロ。

全世界株式やS&P500のような分散型インデックスファンドの場合
「世界経済そのものが消滅」しない限り、価値がゼロになることはありません。

👨
タクヤ

でも、本当に下がっても戻るんですか?過去に戻らなかったケースもあるんじゃないですか?

三空博士

良い質問じゃ。「すべてが必ず戻る」とは、わしも言わん
個別企業なら倒産もあるし、特定の国の市場が低迷し続けることもある。
じゃが、「世界経済そのものが消えた」ことは、一度もないんじゃよ

歴史が証明する「回復の事実」

過去の大きな暴落と、その後の回復を見てみましょう。

📈 主要な暴落と回復期間(S&P500の例)
🔴 リーマンショック(2008年)
下落幅:約57% / 回復期間:約5年半 / その後:史上最長の上昇相場へ
🔴 コロナショック(2020年)
下落幅:約34% / 回復期間:約5ヶ月 / その後:大幅上昇
🔴 ITバブル崩壊(2000年代初頭)
下落幅:約49% / 回復期間:約7年 / 注意:ハイテク株はさらに時間を要した

S&P500暴落チャート

  • 下落幅が大きくても、時間をかければ回復している
  • 回復期間は数ヶ月〜数年と幅がある(予測不可能)
  • 回復後は、以前より高い水準に達することが多い

⚠️ ただし注意:
これらの回復は「分散された市場全体」への投資だからこそ言えることです。個別株や特定セクターへの集中投資では、元の水準に戻らないリスクがあることも忘れてはなりません。

👩‍🦰
アヤ

博士ぇ、ここまで読んできて、下落は怖くないってことですか?
なんだか安心してきました……

三空博士

おっと、アヤちゃんそれは早合点じゃ。
「怖くない」のではなく、「怖いのはむしろ当たり前」じゃぞ。
問題なのは、過去のデータを知らずに「心の準備なしで下落を迎えること」なんじゃよ。

新NISA初心者が知っておくべき「暴落の現実」

歴史的に市場は回復してきた——これは事実です。しかし、「回復するまで耐えられるか」は別問題です。

💬 実際の初心者の声
「理屈では分かってるんです。でも毎日マイナスを見るのが辛くて……」
「10%下がったとき、怖くて売りました」
「いつまで続くのかわからないから、全部手放しちゃいました」

これが「過去の理屈」と「未来への不安」とのギャップです。以下のような行動に陥りやすくなります。

下落時に初心者が陥りやすい3つの行動
  • 間違った比較:「最高値」と「現在の評価額」を比べてしまう
  • パニックに陥る:「さらに下がるかも」という恐怖で安値売り
  • 孤立する:一人で抱え込み、感情的な判断をしてしまう

💡 重要なポイント
下落は「避けるもの」ではなく、「起こる前提で準備するもの」です。怖いのは下落そのものではなく、自分の「耐性(リスク許容度)」を超えた設計をしていることなのです。

🔍 では、ここで一つの疑問が残ります

「下落が通常運転だとして、どこまで下がったら『危険ライン』なのか?」

10%? 20%? 30%?
実は、この答えは人によって違います

次のSTEP3では、“あなたの投資が下落に耐えられる限界点”、「リスク許容度」について整理していきましょう。

⚠️ 免責事項①
本記事は「暴落や含み損が出たときに、あわてず冷静に判断できる心の準備」をお伝えしているだけで、「どんな状況でも絶対に投資を続けるべき」という意味ではありません。投資によって睡眠が取れなくなったり、精神的にきつくなったり、生活や仕事に明らかな支障が出ている場合は、一旦距離を置く・売却するのも、とても賢明な選択です。 投資は人生を豊かにするための手段であって、健康や生活を犠牲にするためのものではありません。
⚠️ 免責事項②
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。